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私たちの身の回りにはさまざまなものがあふれており、ときには何がどこにあるかが分からなくなることがあるのではないでしょうか。

整理整頓を行うことでムダな時間の削減や、業務効率の改善が期待できます。

倉庫内においても同様であり、整理整頓を行うことでさまざまな恩恵を得られるでしょう。

本記事では、倉庫の整理整頓について、手順や効率良くするコツとあわせてご紹介します。

 

倉庫の整理整頓とは?

倉庫の整理整頓とは、保管スペースを効率的に活用し、作業の生産性を向上させるための管理手法です。

ムダなスペースを削減し、必要な物品をすぐに取り出せる状態にすることで、作業効率や安全性を向上させることができます。

整理整頓は具体的に、下記のように「整理」と「整頓」の2つの意味が合わさっています。

  • 整理:不要なものを排除し、必要なものを適切に分類すること
  • 整頓:決められた場所に収納し、常に使いやすい状態を維持すること

 

これにより、倉庫内の作業がスムーズになり、業務の効率化につながります。

 

整理整頓が重要な理由

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整理整頓を行うことで、下記のような恩恵を得られることから、重要といわれています。

 

業務効率化を図れる

倉庫の整理整頓を徹底することで物品の取り出しや補充がスムーズになり、業務のスピードが向上します。

必要なものを必要なときに、必要な数量をすぐに取り出せるだけで、ストレスなく業務効率化を図れます。

探し物の時間を削減し、従業員の負担を軽減できるため、倉庫内は整っている状態を維持しましょう。

 

在庫管理がやりやすくなる

整理整頓された倉庫では、在庫がどこにどれだけあるのかが一目で理解できるようになります。

確認・管理が容易になることで在庫不足や過剰在庫のリスクを減らし、適正な在庫管理が可能になります。

また、商品だけではなく消耗品も整理整頓することで、必要なときにすぐに取り出すことができます。

 

コスト削減につながる

整理整頓を実行することで効率的な倉庫管理により不要な在庫を減らし、ムダなコストを削減できます。

また、スペースの有効活用により、倉庫の賃料や運営コストも抑えることができる点も見逃せません。

スペースを確保することで、倉庫の安全性も確保できる点もメリットといえるでしょう。

 

倉庫の整理整頓手順

倉庫の整理整頓は、下記の手順で進行します。

 

1. 計画を立てる

整理整頓を行う前に、倉庫の現状を把握し、どのようなレイアウトや管理方法が最適かを計画します。

無計画で整理整頓を始めると何から手を付ければよいかが分からないため作業が遅れるほか、かえって煩雑になる可能性があります。

作業範囲を決め、担当者や実施スケジュールを明確にすることが重要です。

 

2. 整理整頓するルールを決める

整理整頓を成功させるためには、ルールを決めることが不可欠です。

たとえば、「使用頻度の高いものは手前に配置する」「ラベルを統一して貼る」などのルールを設定し、全員が守れるようにします。

決定したルールは倉庫のスタッフ全員に共有し、認識の統一を図りましょう。

 

3. 必要なもの・そうでないものに分ける

倉庫内にある物品を「必要なもの」と「不要なもの」に分類します。

不要なものは廃棄するか、リサイクルすることでスペースを確保できます。

必要なものについては必要な量だけなど条件を決定しておき、ものが増えないように調整しましょう。

 

4. 必要なものは種類ごとに細分化する

先ほどの工程で分類した必要なものについては種類ごとに分類し、適切な収納場所を決めます。

たとえば、工具類、消耗品、製品在庫などのカテゴリーを設定し、それぞれを分かりやすく整理します。

カテゴリー分けをしたあとは何をどこに収納するのか、大まかなレイアウトを決めましょう。

 

5. ルールに則って収納する

最後に、上記で決定した整理整頓のルールに従い、決められた場所に収納します。

ラベルや色分けを活用することで、誰が見ても分かりやすい状態を作ることができます。

うまく収納ができない場合、ルールやレイアウトを見直さなければならないことがあります。

 

効率良く整理整頓するコツと注意点

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効率良く整理整頓するためには、下記のコツや注意点を押さえておきましょう。

 

日を跨がずに行う

整理整頓作業は、可能な限り1日で完了させることが理想です。

中途半端に終わると作業の進捗が把握しにくくなり、効率が低下する可能性があります。

 

人員の確保・通路の確保を行う

作業をスムーズに進めるためには、十分な人員を確保し、倉庫内の通路を確保しておくことが重要です。

整理整頓作業中でもほかの業務が滞らないよう、人員や通路の確保には配慮しましょう。

 

定期的に整理整頓を行う

整理整頓は一度やれば終わりではなく、継続的な管理が必要です。

定期的な点検や清掃を行い、常に整理整頓された状態を維持しましょう。

 

おわりに

本記事では、倉庫の整理整頓について解説しました。

倉庫の整理整頓とは、保管スペースを効率的に活用し、作業の生産性を向上させるための管理手法です。

整理整頓を行うことで業務効率化を図れる、在庫管理がやりやすくなる、コスト削減につながるといったメリットを得られます。

下記は効率良く整理整頓を行うための手順です。

  1. 計画を立てる
  2. 整理整頓するルールを決める
  3. 必要なもの・そうでないものに分ける
  4. 必要なものは種類ごとに細分化する
  5. ルールに則って収納する

 

倉庫内を常に整理整頓された状態にしておくことで、業務効率を向上させ危険性を低減させられます。

 

 

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